若さを武器に
主助演を問わず活躍

Q.大学では声楽を専攻し、兵役中にミュージカル俳優になることを決意されたそうですね。デビューのきっかけを教えてください。

除隊後、学校に通っていたのですが、ある日先輩が「『ノートルダム・ド・パリ』のオーディションがあるから、一度応募してみたらどうか」と勧めてくれたんです。「必ず合格するぞ」というよりは、「一度挑戦してみよう」という気持ちでオーディションを受けました。曲は「カテドラルの時代」を歌いました。歌を歌っていると、急に会場が静かになるのを感じたんです。何というか…僕と僕の歌に集中しているような雰囲気です。歌が終わって審査員の方が「大学は休学できるか」とおっしゃったので、そのときに「きっと合格するな」と思いました(笑)。

Q.デビュー後、異例のスピードで主演に抜てきされましたが、そのことを重荷に感じたことは?

その部分に関しては、僕が若いことが強みだと思っています。「ロミオとジュリエット」で主人公のロミオを演じた後、「モンテクリスト」では助演のアルバートを演じました。普通は一度主演を演じると、もう一度助演に戻るのが簡単なことではないのですが、僕は若いので、主演、助演という枠にとらわれることなく、自由に演じることができるのだと思います。プレッシャーというより、むしろありがたく思っています。偏見やためらいなどなく、キャラクターによっていろいろな位置で演じられるので、とてもいいことだと思います。

Q.「天国の涙」では170倍の競争率を勝ち抜いてキャスティングされましたが、JYJのジュンスさんと同じ役を演じられましたよね?

 僕はいつも作品に入るときは、自分の演技をしようと努力するので、キム・ジュンスさんと同じ役で出演するからといって、特別にプレッシャーを感じることはありませんでした。全ての俳優がそれぞれ個性を持っていますし、その個性で作り出すキャラクターの表現方法はお互い違って当然なので、僕もできるだけ自分の個性を引き出そうと努力するだけです。そして共演者の長所を学ぼうとするほうなので、むしろ楽しみながら演じることができました。

Q.また、2010年には演劇舞台『恋愛戯曲』に出演されましたが、ミュージカルと比べていかがでしたか。

 大変でした。ミュージカルでは、自信のある「歌」という武器がありますが、演劇はただ演技力だけで勝負しないといけないので。特に小劇場の舞台だったので、さらにプレッシャーを感じました。大学まで休学したんですよ(笑)。『恋愛戯曲』では演技力に対する指摘もたくさん受けましたし、おかげで本当に多くのことを学びました。

Q.最近はミュージカルだけでなく、映画やドラマなどいろいろな分野で幅広く活躍する俳優が多いですが、ドンソクさんは?

 僕も機会があれば、いろいろな分野に挑戦してみたいです。僕にもいいチャンスが巡ってくるでしょうか(笑)。

Q.普段、ミュージカル俳優として特別に気を付けていることは?

 時間があると映画をたくさん見ます。感受性も豊かになりますし、俳優の演技も見ながら勉強しています。最近見た(イ・ビョンホン主演の映画)『王になった男』は本当に面白かったです。いつか僕もあのような作品の中で演技をしてみたいです。

日本の皆さんに
早くお会いしたいです!

Q.ミュージカル界のアイドルと言われるほどファンが多いですが、ドンソクさんにとってファンはどのような存在ですか。

 ファンの方々はいつも力になってくれる存在です。決してリップサービスなどではなく、舞台に立つとき、特に初日や千秋楽にファンの方々がいらっしゃると心が落ち着くんです。僕の味方でいてくれる人たちの前で公演をするという思いから、舞台の上で自由に演じることができるような気がします。ファンの方たちは僕を評価するというより、純粋に公演を楽しんでくださっていると僕は信じているので…。ファンの方たちに対する信頼が大きいので、安心できるのだと思います。

Q.声楽専攻ということで、古典作品「ウェルテルの恋(原題:若きウェルテルの悩み)」にぴったりだと評価されています。ウェルテル役に決まったときの心境は?

 実は「ウェルテルの恋」の出演依頼を受けたとき、ミュージカル「二都物語」の公演中だったので悩みました。昼間は「ウェルテルの恋」の練習に参加して、夜は「二都物語」の公演をしないといけなかったので。2011年10月に「ハムレット」という作品に参加してから1年以上、ずっと似たようなパターンで休みなく仕事をしていたんです。そのせいか体力的にも大変でしたし、作品ごとにキャラクターが違うので、役に集中するのがとても難しかったんです。ただ、作品がとても素晴らしいので出演しないわけにはいきませんでした。今は、やはり断らなくて良かったと思っています。ウェルテルの切ない思いを演じていると、むしろ疲れた心が癒やされるような気がします。

Q.他のミュージカル作品の主人公と比べて、ウェルテルが持っている魅力は何だと思いますか。

 一目ぼれをして恋に落ちる衝動的な部分もあれば、婚約者がいると知りながらも長い間一人の女性を愛するとても純粋な面もあるので、ギャップが魅力のキャラクターです。

Q.日本公演「ウェルテルの恋」にはキム・ダヒョンさんとダブルキャストで演じますが、ドンソクさんが演じるウェルテルの魅力とは?

 ダヒョン兄さんがとても上手なので、僕自身、特別自慢できるものはないのですが、僕のウェルテルは、周りのことが目に入らないくらい初恋に夢中になる、純粋で情熱にあふれた人物です。後先を考えずに愛のために突っ走る無謀な面も持っています。あと、ストーリー自体がとても重い作品なので、1幕でアルベルトに会うまではできる限り明るくかわいく演じようと思っています(笑)。

Q.日本の観客は字幕を通して見るので、韓国の観客とは鑑賞ポイントが違うと思います。その点について何か気を使ったりする点はありますか。

 日本の観客の皆さんにとっては「ウェルテルの恋」という作品はとても身近な作品だと聞きました。それを信じて演じようと思います。ストーリーをご存じなので、字幕より僕たちに集中してくださると思います。また、僕たちのせりふを全て理解されるわけではないので、韓国の観客の方々とは少し違う部分があると思いますし、どのように受け取っていただけるか気になります。早くお会いしたいです。

Q.日本の観客に「ウェルテルの恋」の見どころを教えてください。

 何の先入観を持たずに、ただ「ウェルテルの恋」のストーリーに浸っていただければと思います。僕も皆さんが作品に入り込めるように一生懸命努力するので、たくさん愛してくださいね。

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