FEATURE & INTERVIEW 特集・インタビュー

イ・ビョンホン、久々の来日で主演映画を語る

2013年1月30日

 ハリウッド映画への出演などで多忙なイ・ビョンホンが1月、主演映画『王になった男』のプロモーションのため、久々の来日を果たした。同作は、歴史上、暴君と呼ばれた朝鮮王朝第15代王・光海(クァンヘ)君の日記に15日間の空白がある点に着目し、「もし、その間に王の影武者が存在していたら」という発想から描かれたフィクション時代劇。イ・ビョンホンは自身初の時代劇で王、光海君と影武者の道化師ハソンの一人二役を貫禄の演技で表現し、韓国では歴代観客動員数3位の大ヒットを記録した。1月29日、多くの報道陣が詰め掛けた記者会見の一部始終をお届けします。

Q.あいさつをお願いします。

 来日するのも、映画でマスコミの方々を前に記者会見をするのも随分久しぶりなので、とてもうれしいですし、ドキドキしています。

Q.初めての時代劇で一人二役に挑戦した感想は?

 初めての時代劇で、王の役を演じるのも初めてでしたが、これまであえて時代劇を避けてきたわけではありませんでした。また、この映画に関しても時代劇だから選んだのではありません。ストーリーがとても良くて面白かったから、選んだんです。そうしたら、撮影中もやはり楽しくて、僕にとっては新しい経験でもあったので、たくさんのことを学ぶことができました。

Q.韓国では観客動員数歴代3位を記録しましたが、ヒットの要因は何だと思いますか。

 まずは、イ・ビョンホンが出演しているからではないかと思います(一同笑)。(日本語で)冗談です(笑)。まず、史実を土台にしているという点が挙げられます。実際に、15日間、王の日記に空白があるんです。それをモチーフにして、「もし、15日間、こういうことが起きていたら、どうなっていただろうか」というフィクションを加えた映画になっているので、その点で多くの方が関心を持ってくださったのではないかと思います。また、映画をご覧になれば分かると思いますが、最下層の生活をしているハソンが王のまねをすることで、国や時代を問わず、誰もが持ち得る不満や鬱憤(うっぷん)、悲しみを晴らし、正そうとします。そういうところで、皆さんが代理満足を得られたということもあると思います。

Q.日本の観客には映画をどのように見てほしいですか。

 「もし、自分が王だったら、どうしていただろうか」と考えながら、映画を見ると、楽しめると思います。非常に痛快な気分になると思いますし。この映画は時代劇ですが、背景になった歴史、国の習慣や文化を知らなくても、気楽に見られる映画になっています。先日、米ロサンゼルスでプレミア上映を開催したのですが、遠い国の人であるはずのアメリカやイギリスの方も映画をとても楽しんでくれました。

Q.現場を引っ張る主演俳優と王という立場に、共通点はありますか。

 ある部分では似ているところがあると思います。常に周りの視線を一身に浴びていますし、それによってさまざまな制約のある状況の中で何事もやらなくてはいけません。また、権力があるからといって、それを悪用してはならないし、自分が何かを命令するとしても、そこでは必ず自ら責任を負わなければいけません。ただ、表面的には似ていますが、俳優は王とは違うとも思います。王は民の声に耳を傾け、民の求めることを実行しなければならない存在ですが、俳優は自分の演技を愛してくれるファンの好みだけに合わせていては、結局、自分の世界を失うことになってしまいます。俳優は自らの意思で作品を選択するべきであり、周りの声を気にし過ぎると自分の信念やカラーを見失いかねません。

Q.ハソンはコミカルなキャラクターですが、このような姿のイ・ビョンホンさんを拝見するのは初めてでした。また、劇中、韓国舞踊を踊るシーンもありますが、練習をたくさんされたのですか。

 ハソンはとても面白おかしく、ちょっと抜けたキャラクターですが、こうした要素の多くの部分が実はあるのです。ただ、皆さんはこれまでの映画やドラマを通しては見たことのない僕本来の姿を、この映画を通してご覧になることになると思います。また、踊りのシーンはほんのわずかしか出てきませんが、僕にとってはとても苦しい時間でした。実は、最初は「大したことはないだろう」と、とても簡単に考えていたんです。ところが、韓国舞踊を基礎から習おうとしたら、歩き方一つを取っても、多くの時間を費やしてようやくそれなりのものができるようになるんです。もともと、踊りのシーンは撮影初日に撮ろうとしていたのですが、練習が全然うまくいかず、動作もままならないので、結局、何カ月も後の最終日に撮影しました。このシーンを最後に、映画の全撮影を終えたんです。

Q.イ・ビョンホンさんはとてもすてきな笑顔をお持ちですが、表情はどのように練習していらっしゃいますか。

 表情を練習する俳優はそれほど多くないと思います。なぜなら、俳優は心の内に感情を持っていないと、外にそれを表現できないからです。ですから、もし表情を練習しているという方がいたら、しないでください(笑)。

Q.出演の決め手になったシーンは?

 どれか一つのシーンに引かれて、この作品を選んだわけではありません。全体的なストーリーが心に響いたから出演を決めたんです。なぜ気に入ったかというと…誰もが「もし自分が王だったら、どうするだろうか」という想像をしてみたことがあると思うんです。また、骨太のメッセージがあるストーリーでしたし、重くなりがちなそういうメッセージを、笑えるシーンなどを含めて、コミカルに表現している優れたシナリオだったことが、僕にとっては大きなアピールポイントでした。

Q.俳優として日頃から気を付けていることは? また、ご自身の弱点は何だと思いますか。

 後輩たちにこういう話はしています。「分別をつけてはいけない」と。俳優やアーティストなどは、突拍子もない考えや奇抜なアイデアを元に表現をする職業だと思うのですが、分別がつくというのは、たくさんのアイデアの枝を切ってしまうということだと思うんです。韓国では幼いころから両親に最も多く言われる苦言というのが、「分別をつけて、大人になりなさい」という言葉です。でも、僕はその反対の言葉を後輩たちに言っています。「大人になるな」と。年が40、50になっても、少年のようなところがないと、より良い考えや表現が出てこないと思うんです。短所は…あまりに多いので、何からお話しすればいいのか分かりませんが、僕もそう後輩たちに忠告しながらも、僕自身も簡単にはそうできないことではないかと思います。

撮影/山路ゆか

 

『王になった男』
2月16日(土)から新宿バルト9、丸の内ルーブルほか全国ロードショー

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iconイ・ビョンホン、来日記者会見を開催


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